忘れちゃいけないかつてのPCゲームの空気

ダウンロード販売システムの普及のおかげで、英語版なら1ドル前後のワンコイン、もしくは500円前後で、ちょっと発売してから年月の経過した結構あそべる大作が買えてしまう世の中になりましたが、昔はとてもPC GAMEの値段が高かったんです。

忘れもしないWizardry 7 Crusaders of the Dark Savant の日本語版(DOS/V版)、
確か定価12800円だか9800円ぐらいで、定価の1割引程度で購入した気がします。
Ultimaと違って布のマップは付いてきませんでしたが、
Sir-techへ払う金額と、ASCIIが日本語版を制作するコストと、その他色々箱代やら豪華なマニュアルなども含めるとまあ順当な金額だったと思います。家庭用ゲーム機のものとちがって出回る本数も少なかったでしょう。

これには思い出があります。そう、持ってたPentiumマシンで動かなかったんです。ASCIIのサポートに電話したら、Pentiumに対応したds.exeの入ったフロッピーを無料で送ってくれました。

昔は、PC GAME一本買えば100時間前後は確実に遊べたので1万円近く払っても「損した〜」とは思いませんでしたね。

Ultima Onlineも出たばかりの頃8000円前後払って購入して、当時通っていた大学のNTマシンに無理矢理installしてサークルの先輩と一緒に遊んだ記憶があります。(admin権限がないのになぜかinstallできた。)布のマップが付いてきました。そのころ自宅にinternet回線すらありませんでした。

英語版のPC-GAMEが輸入販売で5000-6000円
日本語版だと7000-10000円前後がざらでした。

Wizardry 8は2001年のゲームですが、旧Wizardry(1-5)やBCF,CDSに比べて唯一劣っている点があります。それは、マニュアルが読み物としてつまらなくなっているのと、マニュアルのイラストが微妙な事、地図が微妙に安っぽいことでした。

なんか、かつてのSir-techやOriginのようなゲームの作り方や販売、経営をして成立していたのは一本一万円前後でも商売が成立していた時代だからこそのような気がします。

ユニクロベローチェドトールのようなそこそこ平均的な品質で超低価格が当たり前の社会(従業員の殆どはバイトで低賃金でもok)が、我々消費者の需要に応えている世の中では、PCゲーム文化自体が成立しないのかもしれません。

携帯で糞遅いJavaで書かれたゴミのような"ゲーム"を300円とか端金払ってやる価値がわかりません。文庫本か漫画でも読めば良いのに。