劇場版「蒼き鋼のアルペジオ」感想

2013年12月の艦これの冬イベントでコラボしていた「蒼き鋼のアルペジオ」ですが、当時「あ、これ面白いけど人気でないパターンだな」と思っていたら、ツンデレ重巡洋艦タカオとツインテール大戦艦ハルナ(漢字ではない)とキリシマ改めキリクマの異常な人気と艦これとのコラボなどでそこそこヒットしたようなので原作漫画を買ってみると、アニメは大まかな設定は同じですが、漫画と全く違う展開で、(アニメも面白かったけど)正統派の潜水艦戦闘・戦術ものとしては原作漫画のほうがずっと面白かったのです。

このたび、劇場版アニメが公開されたので見てきました。2013年の秋アニメの12話分を無理矢理70分くらいに圧縮して残りの40分くらいで新作映像という話は聴いていたのですが…。


結論から言うとTVアニメ版未視聴の人は観てはいけません。漫画版は読んだけどTVアニメ版未視聴の人も観てはいけません。TVアニメ版視聴済みの人は絶対観てくだち。という感じです。

編集はうま〜く続けているし新作カットなどもあるのですが、はしょり過ぎてご新規さんには意味不明ですし、前中盤は完全にTV版を観た人の復習用コンテンツです。新作部分の後半は私はとても楽しめました。

深夜アニメって12話で終わらすことを前提に作られるので、制作サイドとしては「レットオクトーバーを追え」や「沈黙の艦隊」にも馴染んでなさそうな最近のアニメ視聴者に潜水艦ものが受けるかどうか未知数で、原作はかなり続いているけど風呂敷を広げ過ぎずに人気が無くて12話できりよく終わらせることになった場合も収集がつくようにしたのでしょう。しかしながら何の運命の悪戯か、間違って人気が出てしまったwww やべーーーーーー原作と話変え過ぎたぜ、これでは話が続かない…という事態にどう対処したのかが分かって面白かったです。


潜水艦戦闘の迫力は流石といった感じで、メンタルモデル(艦これにおける艦娘のような存在)のキャラクターはとてもかわいく、艦これをやっている人ならすんなり馴染めるでしょう。艦これのアニメのようにシュールな水上サーフィンではなくてガチの潜水艦 vs 水上艦 & 潜水艦 の戦いがアツいです。

ただ全般的に漫画版に比べると人類サイドのキャラの活躍が微妙です。戦力としても登場人物としても小芝居ネタとしても削られ過ぎじゃないか(これを入れると話がむつかしくなり、12話でコンゴウとの邂逅までいかない)